2007年1月 6日 (土)

詩かな?小話かな?

あるところで、鯨がぽつりとつぶやきました。

「私は生きているのだ。私を生かしてくれているいのちは、どれくらいの重さなのだろう・・・。」

あるところで、象がぽつりとつぶやきました。

「自分は生きているんだ。自分を生かしてくれているいのちは、自分より大きな鯨と同じくらい重いだろう・・・。」

あるところで、馬がぽつりとつぶやきました。

「私は生きているのです。私を生かしてくれるいのちは、きっと私よりも大きな象と同じくらい重いでしょう・・・。」

あるところで、鷹がぽつりとつぶやきました。

「俺は生きている。俺を生かしてくれるいのちは、俺よりもでかい馬と同じくらい重いんだ・・・。」

あるところでしば犬がぽつりとつぶやきました。

「僕は生きている。僕を生かしてくれるいのちは、きっと僕より大きい鷹さんと同じくらい重いよ・・・。」

あるところで三毛猫がぽつりとつぶやきました。

「うちは生きてるんや。うちを生かしてくれるいのちは、きっとうちよりも大きい柴犬とおんなじくらい重いで!」

あるところで小さな魚がぽつりとつぶやきました。

「私は生きているの。私を生かしてくれるいのちはきっと、私よりも大きな猫さんと同じくらい重いと思うわ・・・。」

あるところでミツバチがぽつりとつぶやきました。

「あたしは生きてる。あたしを生かしてくれるいのちは、きっとあたしよりもおっきい魚とおんなじくらいあるかな・・・。」

あるところで蟻がぽつりとつぶやきました。

「わたしは生きてる。わたしを生かしてくれるいのちはきっと、わたしよりも大きな蜂さんと同じくらい重いでしょう・・・。」

あるところで、リンクスという名のちっぽけな人間がつぶやきました。

「僕は生かされてる。僕を生かせてるいのちは、どれくらい重いのかな・・・。ひょっとすると、重さなんてないのかもしれない。ひょっとすると、僕なんか、この世界にいらないのかもしれない。でもこうして、今を生かされている・・・。」

そしてその日も終わりを迎えました。

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2006年11月16日 (木)

続・ある夜の話

あれから小鳥は考えました。

まわりに他の鳥達がちらほらと集まってきても、何も言わずにただ考えていました。

自分は何故生きているのか?

それは、歌うために生きている。

では何故歌っている?

それは

―皆に慕われたいから―

―人気者になりたいから―

やがて小鳥のまわりは他の鳥達でいっぱいになりました。

それでも小鳥は、ただただ考えるばかりです。

いつまで経っても歌が始まらないので、ムクドリが口を開きました。

「ねぇ、何で歌わないの?」

するとそれにつられて鳩も口を開きました。

「私たちは、あなたの歌が始まるのをずっと待っているのですよ?」

それでも小鳥はまだ何も言わずに考えています。

小鳥の頭の中にまたこの言葉が浮かびあがりました。

―皆に慕われたい―

いつまで経っても歌が始まらないので、周りに集まっている鳥達が口々に言いました。

「どうしたの?早く歌を歌ってよ!」

「はやくしてくれ!俺たちはずっと待ってるんだぞ!」

「そうだよ!一体どうしたんだよ!?」

「せめて、理由を教えてよ!」

すると小鳥がはじめて口を開きました。

「ねぇ・・・。君たちは、僕が歌うことに、どんな意味があると思う?」

すると、周りはしん・・・と静まり返りました。

そして、一羽のみすぼらしい鳥が口をひらきました。

「私は、あなたの歌に癒しを求めて聴きに来ています。毎日嫌なことがあっても、あなたのその綺麗な歌を聴けば私の心は癒され、嫌なことも忘れられるんです。あなたの歌う意味・・・それは、私たちの心に安らぎや癒しを与えることではないのでしょうか?」

その言葉が、周りの鳥達を動かしました。

「そうだよ!」

「僕らは、君の歌が大好きで、安らぎを与えてもらってるんだ!」

「そうさ!癒しを与えてもらってるんだよ!」

鳥達の言葉に、いつの間にか

―皆に慕われたい―

という言葉は消えていました。

そして最後に

「本・・・当に・・・そう・・・思・・・う?」

と小鳥が泣きそうになりながら、それでも綺麗な声でききました。

「うん。」

そんな返事が次々と返ってきました。

そして・・・あれからどれくらい経ったでしょうか?

今も、小鳥は歌い続けています。

―皆に安らぎを 癒しを与えたい―

その言葉を胸に秘めて・・・

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以上で完結となります。

ここまで読んでくださってありがとうございました!m(_ _)m

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2006年10月31日 (火)

ある夜の話

あるところに、それはそれは歌のうまい小鳥がいました。

昼間、小鳥の周りにはいつも他の鳥たちが歌を聴きに集まっていました。

それなので小鳥は昼間に食べ物である羽虫を捕りに行かれませんでした。

なのでいつも夜、羽虫を捕りに行っていました。

さて、ある夜小鳥が羽虫を捕まえ、近くの小枝の上にとまると、羽虫が口を開きました。

「あの・・・・私を食べることはかまいませんが、その前にお聞きしたいことがあります。」

小鳥は、命乞いだと思っていたので少し驚きましたが、

「ええ・・・まぁ・・・いいですけど・・・」

と答えました。

「あなたは、自分の生きる意味を知っていますか?」

この羽虫の突然の質問に、小鳥は思わず戸惑い、

「じゃあ、君は知っているのかい?」

と聞き返しました。すると羽虫は

「ええ。今知りました。あなたの命を繋ぐことです。」

と答えました。小鳥は

「後悔はしていないの?」

と聞きました。羽虫は今までと同じ口調で

「別にしていませんよ。私はこんなに醜い姿をしています。誰も私が居なくなっても悲しみませんし、この世に未練はありません。だから、私の今まで抱いてきた疑問を最後に話す方に聞いていただきたかっただけです。」

と言いました。小鳥はしばらく考えてから

「僕は・・・・今までそんなこと、思ったこともないや・・・。」

と、うつむきながら答えました。

「あるとしたら、歌うことかな?」

「では、なぜ歌うことなのですか?」

小鳥はそのあと長い間考えてから

「わからないや・・・」

と小さな声で答えました。

いつの間にか、辺りは明るくなり始めていました。

羽虫が口を開きました。

「一晩私の話に付き合ってくださって、ありがとうございました。さぁ、私をお食べください!早く!」

その言葉が、羽虫の最後の言葉でした。

そう、羽虫は小鳥にその身を捧げたのです。

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2006年10月23日 (月)

放課後のミステリー ~隠された鞄の謎~

それは、クラブ活動の後・・・・放課後に起こったミステリー。

リンクスはいつもの通りにクラブ活動を終え、エルフ・アレックスと共に昇降口へ向かっていた。すると、そこに同級生のIが手提げ袋だけを持ち、うろうろと歩き回っていた。最初はあまり気にせずにいたのだが、あんまりうろうろしていたのでエルフが声をかけた。

「おーいI。何やってんの?」

するとIはボソボソと答えた。

「鞄がない・・・。」

どうやら鞄が無いらしい。さすがに鞄が無くては帰れないので、リンクス達は一緒に探すことにした。そして、いろいろな人に聞いてまわり、ついに同級生のEがIの鞄を隠して帰ってしまったことがわかった。

そして捜索が始まった。アレックスは校内を探し回り、リンクス・エルフはとりあえずIが教室から戻ってくるのを待った。

しばらくして―

Iが、自分の鞄を背負って昇降口へやってきた。

「どこにあった?」

ときくと、教室のすみに隠してあったという。

こうして、リンクスたち(特にアレックス)の苦労も空しく終わり、再び校内に平和が戻ったのであった―。

おわり

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どうでしょう?このミステリー(笑

実のところ、Iは僕たちの苦労に気づいていません。まったくです^^;

では、またこんな実話や小話を書くと思いますので、そのときは夜露死苦ぅ!

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